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平成29年度 校長談話

「祝✿国家試験現役生全員合格!」
3月27日に国家試験の合格発表がありました。見事、現役生全員合格でした。14時の発表時には、教員もインターネット上の発表をみようとパソコン前にくぎ付けになっていました。「つながった!」の声と共に1台のパソコンに集まり、皆で番号を読み上げながら確認しました。本当に嬉しかったです。その後、学生と共に母体病院や東海市および知多市の両市役所、組合に報告とお礼に回りました。皆さん、本当に祝福してくださり、とても幸せな気持ちになりました。とにもかくにも、学校で発表時間を迎えた卒業生たちのとびきりの笑顔が本当に素敵でした。
実習を続けながら、国家試験対策のための勉強を行い、試験直前までそれぞれの学習方法を模索しながら、心と体の調整をしつつ、本当によく頑張りました。その学生を支える教職員にも感謝しています。どう支えたら良いのか、学生一人一人に合わせたきめ細やかなサポートや学習環境の整備をしていただけたからこそと思います。
いよいよ4月から、卒業生たちは看護師として働きはじめることになります。また、一から、いや、ゼロからの出発だと思って、しっかりと自分の道を歩いていってほしいと思います。
卒業後も何かあれば相談に来ることができる、相談に来たいと思える学校であり続けられるように、私達、教職員は努力していきたいと思っています。卒業生の皆さんに改めて、エールを送ります。
おめでとう!そして、頑張れ!!

そして学校では、新入生を迎えます。今年も、また、どんな学生に出会えるのか…楽しみにしています。

 

平成29年4月 公立西知多看護専門学校
校長 竹内(宮原)晴子



「4回目の春合宿」

4月6日の入学式で今年も30名の新入生が入学しました。今年は男子学生が6名います。そして公立西知多看護専門学校の6回生です。既に春合宿を終え、私が行っているマネジメントの授業も半分が終わりました。1年生が目標管理を理解するのは非常に難しく、分からないながらに一所懸命に考え、課題に取り組んでくれています。
6回生のクラスの運営理念は、「元気で笑顔 1人は皆のために 皆は1人のために 夢に向かって頑張るクラス」となりました。この運営理念のもと、現状分析した結果、3年間の目標は、次の3つになりました。

クラス目標
 1.全員で卒業して国家試験に合格する。
 2.様々な看護技術を学んで、今できることを増やしていく。
 3.日々の気づきあいを通して、社会人基礎力を身につける。

前回の授業では、1の目標についての計画を立案しましたが、とても活発な意見交換ができ、私自身も楽しく時間を過ごすことができました。春合宿の前と後では、大きく変化したのです。春合宿前のグループワークでは、意見を言う人に偏りがありましたが、春合宿後はその偏りが減ったように思いました。更に私が指示しなくても意見を言ってくれるようにもなりました。そして、何より、皆の笑顔が増え、良いクラスを作っていこうという気持ちが伝わってきました。
春合宿は今年で4回目になりました。1回目から、毎回少しずつ改善し、取り組んできましたのでこの変化はとても嬉しいものでした。
毎年クラスの雰囲気は違うのですが、6回生の特徴は、「善い行動がつながっていく」ところだと思います。1人の学生が善い行いをすると、それを見ていた他の学生も自ら動く、そんな連鎖がみられるのです。これがおそらく6回生の皆が自分たちで考えた「気づきあい」そのものなのだと思います。
それぞれの個性を大切にしつつ、気づきあい、補い合い、助け合い、学びを深めながら、3年後の卒業、そして国家試験全員合格に向けて歩んでいってほしいと思います。


              平成29年5月 公立西知多看護専門学校
                     校長 竹内(宮原)晴子

「宣誓式、そして実習開始」

5月2日に宣誓式が終わり、2年生は老年看護学実習2ということで3つの介護老人保健施設に出かけていきました。それと並行して、3年生は精神看護学実習に行きました。
いつも思うのですが、実習での学びは決して学校内で代替えできるものではなく、本当に大きな、かけがえのないものとなります。もっと、1年生の時から勉強しておけばよかったと実感する時でもあるようです。もっと知識があったら…もっと技術ができたら…と何度も思うのです。
先日、精神看護学実習が終わった3年生と話す機会がありました。彼らは、実習で自分たちが成長したことを実感していました。それは、おそらく、対象となる人をどう捉え、どう関わるのかという点において、自分たちの見方、考え方がいかに一方向的で狭いものであったのかということに気付いたからだと思います。自分たちが、対象となる人の感じていること、考えていることを「こうに違いない」と決めつけてしまっていること、そしてその考えのもとに言葉が出なくなってしまったり、出た言葉が的外れで相手を怒らせてしまったりしたこと…そんなひとつひとつの経験が、彼らを成長させたのだと思います。人は、それぞれ、いろいろなものの見方、考え方をするものです。そんなこと当たり前…と思いながらも、日々のコミュニケーションの中で、実は多くの思い込みがあるのです。その思い込みに気づき、その上で相手と関わりたいという気持ちを持って、自分が感じていることを言葉にすることの大切さも実感したようです。
このような実習での経験を「学び」にしていくためには、その経験に意味づけすることが必要で、そこに私達教員が関われたら…と思います。「どんな経験も決して無駄にはならない、無駄にしない」、そのために私達教員も感性を磨き、学生とともに成長したいと思います。


              平成29年6月 公立西知多看護専門学校
                     校長 竹内(宮原)晴子


「看護過程」

私は、看護学校で働かせていただくようになった平成25年から、「看護過程の展開方法の変更」をずっと願ってきました。そして、昨年の1年生から変更した考え方を取り入れた授業を実施し、その学年の基礎看護学実習2(看護過程の展開をする実習)がいよいよ今月から始まるのです。
看護診断を導入していたものの、診断ラベルを使用していただけに近い以前の状況から「看護診断する」という考え方を伝えていくように変えたのです。私達看護師は、患者さんの情報から、その方にとって何が問題であり、その問題を解決するために何ができるのかを常に考えています。そのプロセスにおいて「看護診断する」という段階があるのです。
記録用紙も大幅に変わりました。それに伴い、実習スケジュール、評価表も変更になります。これは、学生にとって…というより、教員にとって非常に大きな変化となります。だからこそ、変更までに数年を要したわけです。しかし、これは変えなければいけないことだったのだと信じています。
一般的には耳慣れないであろう「看護診断」ですが、そこには看護が関わるべき問題が集約されているのです。だからこそ、看護師として責任をもって看護診断し、必要な介入、根拠のある介入を実践していくのです。何となく…ではなく、根拠をもって、収集した情報を分析することにより、問題を明確にし、適切な看護を考える力をもつことが重要だと思っています。そこに至る論理的思考こそが学生に学んでほしいエッセンスであると思っています。そして、その根底には患者さんを想う気持ちがなくてはならないものであると様々な学びから感じ取ってくれることを願っています。


              平成29年7月 公立西知多看護専門学校
                     校長 竹内(宮原)晴子


「会いたくない人」

看護学校へ来て、多くの学生と接し、卒業生も4回見送りました。卒業式の前の学生自治会が行う祝賀会では、「このクラスで良かった」という人がほとんどです。30人1クラスで1年生の時から苦楽を共にしてきた仲間なのですから、不思議はないでしょう。しかし、中には、できればもう関わりたくない、顔を合わせたくもない…という人もいるようです。
そこで、自分自身を振り返ってみました。私には、そういう人は思い浮かばないと、この校長談話を書くまで思っていました。しかし、違いました。1人だけ会いたくないなぁと思う人がいました。皆さんがどうなのかはわかりませんが、1人だけ…というと、私がとても人づきあいがうまく、いつも皆と仲良しだったように聞こえるかもしれません。しかし、そうではないのです。中学生までは取っ組み合いのけんかもしていましたし、それ以降、学生時代も働き出してからも多くのいさかいを経験してきました。ですが、その相手とでも今も時々会う人もいますし、何かの機会に会えば懐かしくいろいろな話を笑いながらできる私がいます。それでは、会いたくないと今でも思う1人とは何が違うのか?考えてみました。それは、最後まで本音で自分の気持ちを話したり、いさかいの原因になった出来事について一緒に振り返ったりしていないということだと気づきました。最後まで逃げていました。
いろいろな価値観をもった人がいます。いろいろな個性をもった人がいます。いろいろな人と接すれば接するほど、自分の人生が豊かになるとも思います。居心地のいい人とばかり、ずっといられるわけでもないですし、多少居心地が悪くても、その居心地の悪さが実は自分の弱さや強さを象徴する気持ちの動きではないかと思うのです。
この校長談話を書いていて会いたくないと思っていた唯一の人に会ってみたくなりました。自分も年齢を重ね、相手も年齢を重ねています。会って、その時どんな思いだったのか、話してみたいと思います。これから先、年齢を重ね、様々な経験をした学生、卒業生の皆さんにとっての「会いたくない人」が「会ってみたい人」になることを期待しています。


              平成29年8月 公立西知多看護専門学校
                     校長 竹内(宮原)晴子


「ひとり旅」

夏休みがもう終わろうとしています。学生たちの夏休みの様子をみていると自分が学生だった頃のことを思い出します。
私は、看護短大へ行っていた二十歳の頃、ひとり旅に出かけました。今思えば、よく親が許してくれたと思います。ヨーロッパ、エジプトを21日間ほどかけてまわりました。往復の飛行機と最初と最後の1日だけホテルが決まっていて、それ以外は自分で計画して旅をするというツアーでした。英会話もままならない状況で、新しい街に移動し、まずはホテルを探してチェックインして観光する…それを繰り返し、フランス、イギリス、イタリア、ドイツ、スペイン、ギリシャ、エジプトの首都を中心に巡りました。
最初は緊張して、とにかく顔もひきつっていたようです。偶然、往復が一緒になった日本人の方が、帰りの私の様子をみて「日本を出る時には大丈夫かしら?と思ったけど、今はもう少し旅をしたい、帰りたくないって感じね」と言われました。本当にその通りで、私はひとり旅を満喫しました。たくさんの外国の方と友達になりました。もちろん、困ったこともたくさんありました。予約したはずの列車に乗っていると、途中までしか座席指定券がなく、途中から連結部分の床に座ったこと、サグラダファミリアを目の前にして感動してぼ~っとしていて眠くなりベンチで眠ってしまって警察官に起こされたこと、エジプトでお腹を壊して大変だったこと…などなど。今でもいろいろなことを思い出します。初めての海外旅行でひとり旅…何て無謀な若者なんだろうと今なら思いますが、何かに突き動かされた行動でした。しかし、間違いなく、生きる自信につながりました。
かわいい子には旅をさせろ、とはよく言ったものです。自分が親となり、子どもがひとり旅したいと言い出したら、心配な気持ちを押し殺し、歯を食いしばってでも送り出さなければと思っています。旅だけでなく、何かに挑戦しようとする気持ちは大切に支えていきたいと思います。
多くの経験をして、今の自分がある…そう思えるように学生達にも多くの挑戦、経験を通して豊かな人生を歩んでほしいと思います。


              平成29年9月 公立西知多看護専門学校
                     校長 竹内(宮原)晴子


「看護師としての思い出~Part7~」

とても久しぶりに看護師としての思い出を書くことにしました。今回で私がこの校長談話を書き始めて43回目なのですが、振り返ってみると看護師としての思い出についてが6回とは少なすぎる!と思ったからです。今回は、比較的新しい思い出について書こうと思います。
Dさんとの出会いは、外科病棟に勤務しているときでした。手術をされたDさんは、術後の痛みがひどく、動くことがとても辛そうでした。しかし、手術後はできるだけ早く起き上がり、動くことが、その後の回復にとって必要なことであることも十分理解されていました。ある時、手術後数日のDさんからナースコールがありました。ナースコールにでた看護師から「宮原さん(私の旧姓です)に来てほしいって言われています。」と伝えられました。私は「何だろう?今日は受持ちじゃないけど、何かあったのかな?」と思いながら病室を訪れました。そうするとDさんは、痛みで顔をゆがめながら、「お~来てくれた。これで起き上がれる!」と言いました。私は、どういう意味なのかよく分からないまま、起き上がる手助けをして、トイレまで付き添いました。トイレが終わったというナースコールの時も「宮原さん、お願いします」と言われていると他の看護師から聞きました。「どうしてかなぁ」と思いながら、トイレに行き、部屋まで戻り、ベッドに横になるまで手助けしました。
その後もこの「指名」は続きました。痛みが和らいだころには、この「指名」はなくなりました。Dさん曰く、「安心するから…」ということだったようです。私に会っていただいたことがある方は、お分かりだと思いますが、私は体格がよいため「安心感」があったようです。自分の身を任せてもよさそうだと思ってもらえることは看護師冥利につきるなぁと思ったものです。ですから、体型を気にして痩せようと努力し、体力・抵抗力がなくなっている学生を見つけると「看護師さんが患者さんに心配されるといけないからね。しっかり食べて、しっかり寝て、健康な身体でいることはとても大切なことだよ。」と話します。
そして、卒業生たちが多くの患者さんから、「看護師さん」ではなく、「○○さん」と呼んでもらえるような看護師になるように…といつも願っています。


              平成29年10月 公立西知多看護専門学校
                     校長 竹内(宮原)晴子


「卒業生の皆さんへ」

10月の半ばより、卒業生向けのコンテンツをホームページに追加しました。メール連絡網に登録してくださっている1回生の方には、連絡しましたが、それ以前の知多市立看護専門学校時代の卒業生の皆さんには、この場を借りてご報告します。
今まで、卒業生の皆さんが、進学や資格申請などのために卒業証明書、成績証明書を請求したいと思った時には、一度は来校していただく必要がありました。そのため、遠方の方にはご迷惑やご不便をおかけしていたこともあったと思います。そこで、今回、ホームページ上に申請書類を提示して、郵送で入手することができるように致しました。
毎年、何名かの卒業生が大学への入学、助産師学校等への進学などのため、書類を請求されます。請求がありますと、書類を作成し、その方の在籍時の記録と照合するなどを複数名で行い、学校内で決裁を取り、ご本人の手に渡るようにしております。ですから、○回生の○○さんが○○に挑戦するんだ…ということを私は知ることができます。そんなとき、いつも大変うれしく思います。看護師資格の良いところのひとつとして、様々なキャリアアップが可能なところがあると思っています。卒業生の皆さんが、日々の看護から、自分の目指すべき、あるいは目指したい看護師像を描き、それに向かって努力する姿は教員である我々にも喜びを与えてくれます。
一度働いてから、再度学ぶこともとても意味があることです。臨床での経験が学びを深めてくれると思うからです。そして、目の前の患者さんに最善の看護を提供するために常に学び続けることが、看護師として働く上で倫理的に必要とされていることでもあります。私達教員も、常に学び続ける姿勢を持ち続けなければ…と思っています。
『卒業生の皆様へ』のコンテンツでは、同窓会関連のお知らせなども出させていただきますので、是非ご覧ください。


              平成29年11月 公立西知多看護専門学校
                     校長 竹内(宮原)晴子


「同窓会活動」

来月、今年度2回目の同窓会役員会を開催します。公立西知多看護専門学校になってから、一回生の皆さんが新しく同窓会を立ち上げて下さり、今年度で4年目になります。
以前の知多市立看護専門学校時代の同窓会活動も、女性が多い学校のためか、不規則な勤務をしている方が多いためか、名簿の管理や活動自体の継続が非常に難しく、一部の方に負担がかかってしまっていたと聞いています。新生同窓会も残念なことに既に学校側からは連絡が取れなくなってしまっている方もいらっしゃいます。
私は50歳を超え、学び舎を同じくした人たちの集まりによく参加するようになりました。いろいろな意味で振り返ったり、懐かしんだりするゆとりができてきたのかな?と思っています。しかし、どの集まりもそれを主催し、計画する人たちは大変です。私もそのような立場で参加することもあります。なかなか話がまとまらなかったり、連絡が取れなかったり、複雑な昔の人間関係が影響していたり…様々な難題があることもあります。
しかし、楽しい!嬉しい!皆が楽しそうに話している姿を見るのも嬉しい!だから、難題も乗り越えることができるのだと思います。そして、そのような役割を与えてもらえていることにも感謝し、できない時はできないと伝え、お互いに助け合えるような関係を保ちながら、活動を続けたいと思っています。古くからの友人だからこそ、その時代に戻った気持ちで会話しつつ、今現在抱えている自分自身の問題や課題についても話すことができることもあります。
当校同窓会の現役員の皆様、大変なこともあると思いますが、サポートしますのでこれからも細々とでも同窓会としての活動を続けていけるようにと願っています。それもまた当校の歴史を形作り、後輩の誇りへとつながるものだと信じています。


              平成29年12月 公立西知多看護専門学校
                     校長 竹内(宮原)晴子


「評価の年」

新年あけましておめでとうございます。早いもので、今年で学校に来てから6年目を迎えます。今年度は新カリキュラム完遂の年として実践しておりましたので、来年度は「評価の年」だと思っております。
今年度より着手している学校全体の自己点検・自己評価結果を完成させ、学校外の方からも評価を頂こうと考えております。また、新カリキュラムの中で学びを深めた学生が、卒業し新人看護師として働くことになります。大きな変化はないかもしれませんが、今までの卒業生同様に臨床の場で力を発揮してくれることを期待しています。
今まで実践してきたことを評価し、振り返ることで、前に踏み出す方向性を明らかにすることができると思っています。今年度、教員に学内の講義や演習、学外での実習についての自らの指導の在り様について振り返りをするように働きかけました。私達教員は、学生の評価をしますが、学生から学びを得ることも非常に多くあります。学生は、本当によく教員のことを見ているなぁと感じることがあります。時々、実習での様子や講義の様子を学生から聞くこともあるからです。我々教員は、学生に常に見られている存在として、恥ずかしくないように日々過ごさなければ…と思っています。当校の教職員は、私が赴任した時からずっと一貫して、様々なことに前向きに取り組んでくれます。それは、本当にありがたく、実に多くの事業を実現することができた基盤でもあると思っています。
新しい年を迎え、今年度のまとめの期間であり、来年度に向けての助走期間となりました。年齢を重ねてはいきますが、皆で協力して、学生の学びをサポートできる環境を更に良いものにしていきたいと思います。


              平成30年1月 公立西知多看護専門学校
                     校長 竹内(宮原)晴子


「新しい母性看護学実習」

今回は、新しい母性看護学実習についてのお話です。
これは全国的な問題なのですが、周産期の看護を中心とした母性看護学実習を継続して行っていくことが非常に難しい状況があります。これは、少子化、産婦人科医・小児科医不足による出産の取扱い中止など周産期医療を取り巻く課題に加え、看護系大学の新設による実習生の増加や男子看護学生の増加という学校側の状況など多くの要因によって引き起こされている問題です。
当校では、一昨年の終わりから検討を始め、県の承認を得て、1月の終わりから新しい母性看護学実習を開始しました。新しい母性看護学実習には、体験実習や子育て支援実習もありますが、中心となる病棟実習では婦人科系の疾患をもつ患者さんの意思決定支援に焦点を当てています。看護師にとって患者さんの意思決定を支えるということは非常に重要な援助になります。また、婦人科系の疾患ということでセクシュアリティに関わる問題もはらみ、リプロダクティブヘルス/ライツの観点からもその重要性は高いと考えています。一方、看護学生が意思決定支援をするということは非常に難しいことであると思います。しかし、患者さんが病気を診断されてから現在の治療を受けられるまでに意思決定してきたプロセス、医療従事者の関わり、患者さんの受け止めについてお話を聴くことは可能ではないかと考えたのです。そして、患者さんは語ることによって自らの意思決定を振り返ることができ、自分自身を認めることにも繋がるのではないかと思うのです。
学生は自分の知りたい情報を収集するために患者さんのお話を聞くことが多く、「知りたい」が先行してしまいがちです。この実習を通して、患者さんの「語り」に耳を傾け、ケアとして「聴く」というコミュニケーションをとることができるようになることを願っています。そして、今後意思決定支援をしていく際の基礎となる学びになると思っています。
談話の更新が遅れたことが幸いし(!?)、実習場所から嬉しいニュースがありました。学生がお話を聴いたことで患者さん自身が「話せてよかった」と言ってくださったということがあったそうです。新しい実習で教員も緊張していましたが、臨床の指導者さんの協力もあり、このようなニュースを聞くことができたと感謝しております。また、この実習を行うにあたり、多くのアドバイスをいただき、実習前セミナーにご協力いただいた人間環境大学の北川眞理子先生、杉下佳文先生に感謝申し上げます。




              平成30年2月 公立西知多看護専門学校
                     校長 竹内(宮原)晴子


「愛校作業」

毎年、この時期になると3年生が行ってくれる愛校作業を話題にしています。今年も、多くのお願いをしました。例年と少し異なることは、最後の演習である「看護の統合と実践演習2」で行われた技術試験の再試験が同時に行われているところでした。つまり、一部の学生は技術試験のための練習や本番の試験を受験していました。また、その患者役や練習時のチェッカーも学生が行うため、愛校作業初日は、参加できる学生が非常に少ない状況だったのです。にも関わらず、少ないメンバーで精力的に作業を行ってくれました。
そして、再試験が終わった学生も合流した翌日からも、お願いした内容以上のことを次々に実施していってくれました。そして、その完成度と手際の良さが素晴らしいのです。これは、この学年の特徴だと思いました。ふらふらしている人がおらず、皆が熱心に取り組んでくれました。お蔭様でブラインドや蛍光灯など、普段掃除が行き届かないところまでキレイになりました。
この3年生は、新しいカリキュラムでの教育を始めた学年です。その学年の学生が、このような動きをしてくれたことを非常に嬉しく思いました。
そして、今月もこの校長談話の更新が遅れたことで、嬉しい情報を追加することができます。3年生に私が作成した学校案内ビデオを観てもらった時のことです。上映が終わり、後片づけをしていた時のことです。副級長が級長に前にでるように言いました。そこで3年間、級長を続けた学生への感謝の気持ちを込めたプレゼントの贈呈が行われたのです。1年生の時にクラス運営で悩んでいたことを知っていましたので、その光景を見た私までもらい泣きしてしまいました。
優しい学生が本当に多い、良いクラスだったなと実感しました。1年生、2年生も2年後、1年後を想像し、チームで働ける看護師を目指して、良いクラスを作っていってほしいと思います。




              平成30年3月 公立西知多看護専門学校
                     校長 竹内(宮原)晴子